長野の戸隠神社で、今回の矢田寺成美コスプレの冬の雪景色によるアウトドア撮影を無事に終えました。ここを選んだ理由は、キャラクターとこの土地の間に深い伝承考証の繋がりがあるからです。戸隠山は飯縄山と連なり、山頂付近の飯綱湖は大天狗伝説の発祥地とされ、鬼女紅葉の伝説や『黒姫物語』の黒姫山もこの近辺が舞台となっています。一般的なアニメの聖地巡礼と比べ、私はこうした伝承や歴史を掘り下げる現地探訪が好きで、特定のロケーションに身を置くことで東方Projectのキャラクターに更なる深みと説得力が生まれると感じています。
雪が降った後の冬の長野では、戸隠神社の山林に深い雪が積もり、あたりは静寂に包まれていました。撮影時の気温は極めて低く、足元から底冷えが這い上がってくるほどでしたが、まさにその寒さこそが、冬の雪景色を背景にした画面に澄んだ静けさと寂寥美を与えてくれました。キャラクターの装いに合わせ、雪の中で編笠や赤いタッセル、何重にも重なる袖口を何度も微調整。手は真っ赤にかじかみましたが、仕上がりには大満足で、伝統的な和風キャラクターが雪の中で祈りを捧げるような情緒は、スタジオ撮影では決して再現できないものでした。
戸隠神社に加えて、長野市街にある善光寺もこの長野旅行における重要な立ち寄り先でした。境内には数多くの地蔵菩薩像が並び、以前見かけた遍路笠を売る店も軒を連ねています。店先に吊るされた菅笠やお地蔵様の佇まいを目にすると、作者が日頃の何気ない見聞の中からインスピレーションや素材を得ていたことが自然と思い浮かびます。長野は静かな地方都市ですが実に霊性に満ちており、帰り道には野生の狐に偶然出会うという素敵な出来事もありました。
雪道で滑りやすく足元を取られがちだったり、小道具が雪解け水で濡れないよう保護したりと、困難を乗り越えながらのアウトドア撮影でした。長野を訪れるのは今回で2回目ですが、来るたびに異なる季節の風情を味わえ、東方Projectのキャラクター設定と深く共鳴できる瞬間を実感しています。