今回の水中テーマの撮影は、想像以上に体力を要する挑戦となりました。セットには半透明のオーガンジー、真珠光沢の貝殻、光るクラゲ、青いクリスタルがふんだんに配置され、足元も滑りやすい環境でした。海底の光の屈折を再現するため、照明担当の方が寒色系の青紫のスポットライトを巧みに当て、現像時にも水面の波紋エフェクトを強調して幻想的な深海感を高めています。
この真珠の乙女をイメージした衣装は重厚なレイヤードが魅力で、上半身は白いチュールとレースの切り替えに胸元のサファイアとタッセルが揺れ、スカートはブルーからピンクへと移ろう繊細なグラデーション仕様になっています。最も扱いが難しかったのは両腕の大きな袖でした。生地が非常に軽やかなため、少し動くだけで乱れたり絡み合ったりしてしまいます。立ち位置を決めるたび、袖が自然に美しく垂れ下がるのを数秒待ってからシャッターを切るという丁寧な撮影が続きました。
貝殻のプロップの中に横たわって撮る全身カットでは、優雅さを保ちつつ脚のラインを自然に見せ、着崩れの心配がないよう体幹を使ってポーズをキープ。また、顔に水面の波紋が投影されるため、顔立ちの立体感が失われないようベースメイクの透明感にこだわりました。こうした寒色トーンの撮影空間では表情のコントロールが鍵となり、深海のように静かで奥行きのある眼差しを意識しました。
脚を上げるポーズや頬杖、クラゲに手を伸ばす仕草や透明なクラゲ帽子など、衣装のシースルー感を美しく表現するため、レフ板の位置を細かく調整して半透明素材の陰影を引き出しました。サポートしてくれた虾滑yummyさんとカメラマンさんの優れたスナップ力のおかげで、涼やかで幻想的な二次元撮影の世界観を完璧に再現することができました。