この写真の一群は、実は準備にかなり長い時間をかけました。当初から思い描いていた映像美から、最終的に9月末のこの時期に撮影を決定するまで、キャラクターの持つ雰囲気をどのように表現するか、東方Projectのファンアートとしても、実に多くの時間を費やして考え抜きました。今回は「最も日差しのきらめく一枚」をテーマにしているため、光の存在が最重要ファクターとなりました。スタジオのカチッとした硬い人工光は使わず、あえて木製回廊のあるこのお庭を探し出し、自然光ならではの温かみのある拡散光(ディフューズ光)を活かすことにしました。このような柔らかな光が体に当たることで、肌のトーンがソフトに見えるだけでなく、衣装の生地の質感もよりしっとりと美しく再現されました。
今回の金髪のコスプレに合わせた衣装のコーディネートに関しても、准备段階で色々と考案しました。黒い広つば帽子は視覚的な重心となりますが、サイドに深紫色のリボンをあしらうことで、全体が真っ黒になる単調さを防ぎ、同時にスカートの紫色の編み上げリボンと美しく呼応させています。白いパフスリーブのフリル加工や、スカートの裾に幾重にも重ねられたプリーツは、軽やかで立体感のあるレイヤーを演出するためのものです。この少しリラックスした空間の雰囲気に合わせるため、あえて靴は履かず、同じ紫色のリボンが付いた厚底の黒い革靴を傍らに脱ぎ捨てました。白いリブソックスと合わせることで、画面に心地よい「お家でのゆるい日常感」をプラスしてくれました。
撮影時には、小道具の配置にもこだわりました。傍らの竹編みのフルーツ皿には鮮やかなオレンジを盛り付け、木目調のシチュエーションの単調さを崩しました。竹製の持ち手が付いた黒い鉄瓶は、生活感をほんのり添えてくれます。そして、キャラクターを象徴するアイテムであるあの長柄のほうきは、丸太にそっと立て掛け、隣には観葉植物の鉢植えを配置することで、小道具がいかにもなポージング撮影ではなく自然に環境に溶け込むようにしました。ロケーション全体としては、木製の扉や窓の奥行き、さらに手前に添えたぼかした緑の葉っぱが、画面のレイヤー感を一気に引き立ててくれています。
ポージングとしては、縁側の床板の端に腰掛け、両手で膝を抱えるスタイルを選びました。この姿勢は、実はカメラワーク(画角)に合わせた工夫でもあります。立ち姿での撮影だとどこか型にハマった退屈な仕上がりになりがちですが、この体育座りのようなポーズは、衣装のふんわりとしたシルエットを美しく見せつつ、脚のラインや白ソックスの組み合わせによって、視覚的な重心をより均等に分散させてくれます。カメラマンも構図においてあえて引きの視点(ロングショット)を取り入れ、周囲の草木や玉砂利、さらに回廊との位置関係を説明するように撮影してくれたおかげで、人物とシーンが優しく調和しました。
撮影当日の天気は非常に心地よく、9月末の風は少しひんやりとしていましたが、日差しは十分にありました。撮影プロセス全体が、まるで友人たちとお庭で開いたのんびりとしたお茶会のようでした。少し動きづらい凝った衣装を着てはいましたが、求めていたのはまさにこの空間に静かに佇む空気感そのものです。今回の写真を振り返ると、光と影のコントロールにおいて本当に思い描いていた通りの仕上がりになりました。過剰な加工はせず、無理にキメ顔やポーズを取ることもなく、自然な光と影こそが最高の「魔法」となりました。日本風ロールプレイングの試みとして、このような純粋なキャラクター記録を完成させ、キャラクターの特質と現実の景色が束の間交差する瞬間を切り取れたことは、自分にとっても非常に達成感のある経験となりました。